*2007年のニュース

Webサイトについて  このホームページは、口腔顔面痛の治療を積極的におこなっています、正司歯科/口腔顔面痛センター(以降、OFPセンター)によって制作運営されております。

 はじめに   OFPセンターの臨床およびセミナーは、科学的根拠に基づいた医療を前提に、顎関節症(がくかんせつしょう)および口腔顔面痛についての最近の広く国際的に認知されている治療ガイドラインに沿って行われています。   過去においては顎関節症の原因、診査診断法、治療(管理)法に関して統一された見解がなかったこともあって、担当医のそれまでの経験でのみ評価されたような偏った治療法も少なからず見受けられたのも事実です。    このサイトはそのような状況下において、現実に口腔顔面領域の疼痛でお悩みの患者さんや、診断、治療法にたしかな知見を求めたい医療担当者への開かれたサイトとして、顎関節症および口腔顔面痛について国内外の質の高い最新の情報を随時伝えていく予定です。   このサイトを契機として口腔顔面領域の疼痛疾患に関する一般的な認識が深まり、医療者におかれましても包括的な診断と治療が実現される一助となれば幸いです。          

 

TMD(顎関節症)の簡単な説明  “痛くて口を大きく開けられない”、“硬いものを噛むとあごが痛い”、”口を開け閉めするとカックンカックン音がする”、といった経験はありませんか?   これらは「顎関節症(がくかんせつしょう)」を疑わせる特徴的な症状です。 顎関節症は10代後半から20代の女性に多く見られます(図1参照)。 

 

 主な症状は、あごを動かす筋肉(咀嚼筋=そしゃくきん)や耳前部にある顎関節の痛みと、口が開きにくいなどのあごの運動障害です(詳細は別項に記載)。 口を開け閉めすることによって激しく痛む場合もあれば、あまり痛まないかわりにあごの辺りがいつもだるく感じる人もいます。
 通常、こういった症状は一時的なもので、しばしば周期的に現れます。 症状が起きる背景には、これまでのわるい噛み合わせ(不正咬合)が深く関係していると言われてきましたが、最近の研究はこの考えに異議を唱えています。 現時点では精神的あるいは身体いずれかのストレスが顎関節症の原因となったり、あるいは発症後に症状を持続させる要因になっているのではないかと考えられています。 これらには、悪い姿勢、睡眠障害、悪習癖(歯ぎしり、噛みしめ)、 心理・感情的問題、不適切なダイエット等が含まれます。 

  顎関節や筋肉に痛みがあるからといって、重大な病態が進んでいることを示すわけではありません。現在までのところ、顎関節症の長期的な経過に関しては詳しくはわかっておらず、外科手術等の身体に侵襲を加える治療は希にしか行われていません。
 顎関節症の治療では、まず最初に、“保存的”な治療法が用いられます。 つまり、顔面やあご・歯の構造に直接影響を及ぼす治療法は、初期治療においては用いられません。 ほとんどの問題は時間の経過とともに消えていくと考えられるため、簡便な家庭療法(表1参照)が症状を和らげるのにまず推奨されます。 たとえば、柔らかいものを中心に食べるとか、冷温湿布をした後にあごの運動をするとか、無理に口を大きく開けることを避けるといった方法です。 他の治療法としては、消炎鎮静剤や筋弛緩剤(きんしかんざい)の短期間の使用があります。 大抵の痛みは、これらの保存的な治療法で軽くなりますし、そうすれば平常通り口も大きく開けられるようになり、食事や会話時の不都合も無くなるでしょう。

 (図1 )

       (表1) 顎関節症のセルフケア
 
1.あごの安静:      ガム、噛みしめ等の防止
 2.冷・温湿布:     鎮静および筋肉のリラクゼーション効果
 3.ソフトダイエット: 軟らかいものを中心に食べる
                  あごへの負担軽減

 
なお、場合によっては、これまで述べてきたような初期治療で症状が改善しないことがあります。 ひとつは顎関節内部に重大な変形を起こした場合、次に正常な治癒期間を超えてもなお痛みを訴える、いわゆる慢性疼痛症の場合です。 前者では外科療法、後者では、最近、理学療法が積極的に応用されるようになりました。 この理学療法に関しては、姿勢の改善から電子機器の使用まで様々な方法が用いられますが、冷温湿布、電気刺激、超音波といった方法が一般的です(詳細は別項に記載)。 また心理的要素が強く反映している場合には、専門医の助けのもとに行動・心理療法が用いられることもあります。 これらの治療法の選択においては、出来るだけ慎重に判断されることが大切です。

 顎関節症の予防・改善には日常生活の過ごし方が大きく関わってきます。 わが国のような先進工業国においては、我々は多かれ少なかれ何らかのストレスと直面しながら日々生活しています。 まず、出来るだけ心身共にリラックッスする時間を作りましょう。 適度な運動等によって気分転換を図り、食事、睡眠をしっかり取るといった事を心がけてください。(OFPセンターのTMDリーフレットより:AcrobatReaderで印刷する104k

 OFP センター 正司喜信

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